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2014年8月14日 - 書評のコーナー ~その14~

それはそれは読みにくい本でした。このコーナー始まって以来、初の挫折かと思いました。
しかもまさかの4巻セット。
1巻だけ矢鱈薄いので何故かなと思っていたのですが、1巻読み終えた時点でその理由が解りました。51843FAFJ9L._SL500_AA300_[1]
これは、好き嫌いの別れる本だなと。「駄目な人は1巻で諦めて下さい。1巻は薄いので出費も軽く済んでいるでしょう。」という意味と取りました。多分それが正解です。
残念ながら私、長編好きなので4巻纏めて買ってしまいました。
内容は、先の大戦の末期。負け戦が決定的となった状況で特殊任務を帯びた潜水艦の奮闘記です。いやー、軍艦マニアしか楽しめないでしょう。描写は精緻を極めていますが、余りにもマニアックで、ネットで専門用語の検索をしながらの読書を強いられました。登場人物が多いのは構わないのだが、ちょい役の人物が非常に多い。何かの伏線かと警戒していたら、大した働きもせずそのまま消えたり。主人公のキャラが立っていないので、誰目線で物語を把握して良いものやら。兎に角読みにくい本でした。

物語の展開がいつ早くなるのか、我慢に我慢を重ねて読み続けておりましたが、話は広がる一方。作中で投げられた数々の問いに関しては、答える立場の人が次々と戦死して答えを頂けず。作者は何を言いたいのだろうと探りながら読み進めるも、4巻の中盤に入ってもまだ潜水艦と戦艦がドンパチしてます。何とか4巻の後半で話を纏めに入ったものの、端折りすぎて消化不良。最終章はいきなり現代へワープ。高々4冊の文庫本に1か月も費やして、気が付いたら梅雨も終わりかけ。

映画でそこそこの興行収入があったそうで。脚本が上手だったのでしょう。調べてみると主人公目線ではない立ち位置で解釈したストーリの様です。折角読んだので、映画でも見てみます。