南あわじ温泉郷
兵庫県の温泉はと聞かれて真っ先に頭に浮かぶのが有馬温泉。その他にはと聞かれると城崎温泉ですね。その他にはと聞かれると赤穂の温泉や武田尾温泉、あるいは湯村温泉が出てくるかもです。そしてお年を召した人ならマニアックに宝塚温泉や姫路の塩田温泉なんかも頭に浮かぶでしょうが、実は淡路島にも温泉がたくさんあるのです。
淡路島の温泉といえば、有名どころでは洲本温泉。明石海峡大橋付近にもぽつぽつ温泉が出ております。そして今回は鳴門大橋付近、福良を中心とした南あわじ温泉郷に行ってきました。
南あわじには6個の源泉があり、それぞれ微妙に泉質が異なります。海辺の温泉といえば大体がナトリウム塩化物泉すなわち食塩泉なのですが、ここは色々湧いております。ひとまず2か所行ってきました。なかなか写真を撮るチャンスがなくて、ホームページの写真を拝借です。
まずは南あわじ国民休暇村。ここの売りは何といっても眺望です。休暇村自体が高台の上にありまして、露天風呂からは鳴門大橋と四国が一望できます。
日帰り温泉は3時までとなっておりますが、ぎりぎりに行くとこれが意外と空いているのです。ほぼ貸し切り。ただ、サウナがない。内風呂と露天風呂が一つずつでスーパー銭湯に慣れた人には少し物足らないかもですが、眺望がそのマイナス分を一蹴してくれます。泉質は、カルシウム-塩化物冷鉱泉。海辺には珍しくカルシウム分豊富でなぜかナトリウム分少なめです。溶存物質は7.63g/dlと十分。また、珍しくストロンチウムも含まれております。所用で四国に行った帰りに寄ったのですが、ぜひ一泊して堪能したい温泉でした。
そしてもう一つはホテルニューアワジプラザ淡路島。ここは内湯と露天風呂で泉質が異なる一度で二度おいしい温泉です。
しかし、温泉成分分析表を見てみると若干がっかりな部分もありました。内湯はナトリウム-炭酸水素塩泉でpH8.39のアルカリ泉(潮崎温泉)。いわゆる美人の湯です。角質成分が溶けてお肌がつるつるになるというやつです。浸かってみると確かに湯がぬるぬるしております。アルカリ性は良いのだが少しおかしいなと思い匂ってみると強めの塩素臭が……。厭な予感がして脱衣所に戻って温泉成分分析表を熟読。湧出量が53ℓ/分で27.9度。しかも加水なしの循環ろ過。湧出量が寂しくて少しくたびれた湯だと判断して、次は露天風呂へ。
露天風呂は含硫黄-カルシウム・ナトリウム-塩化物泉(南あわじ温泉)。湯舟は2つあります。ひとつは深さ110㎝の妙な湯舟。もう一つは普通の岩風呂。あれ、ホームページにはお洒落なインフィニティ風呂があったはずだけどと思い、後で調べたら、女湯限定でした……。こちらは高張性カルシウム塩化物泉特有の硬い感じの湯で、それほどくたびれていない感じ。浸かるなら露天風呂一択です。サウナはと探すとありました。意外と広めのサウナには大きな窓もついていてサウナからの景色は随一です。ニューアワジグループなので料理は安定感ありで部屋の設えもそこそこ。洲本のニューアワジ本体よりもこじんまりしてザワザワしていなくて良い感じでした。