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新着情報一覧

2025年6月12日 - 書評のコーナー ~その93~

恋文の技術(新版) 恋文が上手くなるかどうかは別として、一風変わった文体で書かれた小説です。書簡体というのですが、手紙のやり取りで話を進めるという物語の展開に多少時間がかかる難しい文体です。夏目漱石や太宰治等の作品にはあるのですが現代の作家さんの作品ではあまりお目にかかりません。 元々は、平成22年に刊行された小説ですが、文庫化を機にかなり加筆訂正されているとのことです。 ...続きを読む

2025年5月10日 - 書評のコーナー ~その92~

ミカエルの鼓動 医療物です。ジャンルはと問われるとこれが難しい。ミステリーではなくエンタメ要素も少なく、謎解きも大したものはなく。それなりに事件は起きてはいるものの、これといった捻りもなく、「まあ、そうなるだろうな……」と言った展開です。ですが、直木賞候補作です。 お仕事小説を基本にして、登場人物の心の揺れを書き綴った、半分純文学的な要素が入っています。なので、地の文を適当に読み飛ばし ...続きを読む

2025年2月23日 - 書評のコーナー ~その91~

容疑者xの献身 東野圭吾の名作。福山雅治演じる天才物理学者湯川先生シリーズの長編です。アパートで暮らす母子がとある拍子に殺人を犯して、それを隣に住む数学教師の石神が完全犯罪を企てるという始まりです。この数学者石神が曲者で、高校の数学教師をしているのは勿体ないくらいの天才数学者。湯川の大学の同期です。 放っておいたら間違いなく完全犯罪になっていたであろうこの事件に、たまたま湯川が ...続きを読む

2024年12月4日 - 書評のコーナー ~その90~

六月のぶりぶりぎっちょう   題名から推測できるように、万城目学氏の著書です。八月の御所グラウンドの続編ではないのですが、少しかすっている感じのつながり方です。 万城目氏の作品は、「ホルモー」しかり、「しゅららぼん」しかり、意味がありそうで意味のない造語をタイトルに持ってくることが特徴的なのですが、この「ぶりぶりぎっちょう」に関しては、造語ではないのです。平安時 ...続きを読む

2024年5月21日 - 書評のコーナー ~その89~

兇人邸の殺人 「屍人荘の殺人」シリーズの第3弾です。神紅大学ミステリ愛好会の剣崎比留子と葉村譲は健在です。今回は、事件を引き寄せてしまう体質の比留子が、班目機関の謎を暴くために葉村とともに廃墟テーマパークに潜入します。そして、お約束のように密室になって殺人が行われます。この作者の密室は、ゾンビが出てきたり霊能者が出てきたりと何でもありの密室が特徴ですが、今回もやはり妙なものの登場によって密室 ...続きを読む

2024年4月22日 - 書評のコーナー ~その88~

ラーメン発見伝・ラーメン才遊記・ラーメン再遊記 ラーメンおたく必読の漫画です。3部作構成で途中のシリーズから読んでも楽しさ半減です。読んでみたい人は、ぜひ発見伝から読んでください。 発見伝は、ラーメンおたくの会社員が自分で屋台を引きながら理想のラーメン像を求めて色々な料理人と対決し成長していく物語です。この対決するライバル達が微妙に実在の店に似ていて、読んでいてニヤニヤして ...続きを読む

2024年2月21日 - 書評のコーナー ~その87~

成瀬は天下を取りに行く 色々と賞を受賞しており、すでに続編が出版されている人気の本です。 いや、やられました。短編小説のお手本のような小説でした。最初に主人公の成瀬あかりの性格をサラッと説明して、ついでにサブキャラ島崎との関係もウイット豊かに描写されていています。とにかく入り方が上手です。この本自体は短編集の体を取っていますが、一貫して成瀬あかり史を構成するためのエピソード集で ...続きを読む

2024年1月22日 - 書評のコーナー ~その86~

8月の御所グラウンド 万城目学氏の作品です。表題の「8月の御所グラウンド」と、駅伝を題材にした小編を纏めて一冊にしております。 本作は、すごいエンタメ小説かといえばそういう訳ではなく、鮮やかなどんでん返しがあるかといわれると、それも無いです。では一体なんなの? といわれると、ただただ京都を題材にした学生さんのお話なのです。 私、1年だけですが京都で学生生活を送ったことがあ ...続きを読む

2023年11月21日 - 書評のコーナー ~その85~

爆弾 リーダビリティー若干低めの本でした。範疇としては謎解きなので広義のミステリーに属します。なぜリーダビリティーが低めかというと、主人公が爆弾犯。スズキタゴサクというふざけた名前で物語の舞台が取調室なのです。すでに別件で逮捕されているのです。主人公の相手をするのは警察官。まあ、どちらにも感情移入し辛いです。微罪で連行されたスズキタゴサクが都内某所での爆発を予言します。適当に相手していたら本 ...続きを読む

2023年10月21日 - 書評のコーナー ~その84~

あの子とQ   訳の解らない題名からご推察の通り、万城目学氏の小説です。主人公は現代に生息する吸血鬼一族の末裔、嵐野弓子。だが、いたって普通の女子高生。吸血鬼の末裔と言いながら人間の血を吸うわけでもなく、平々凡々と普通の高校生活を送っています。 そんな弓子にQと呼ばれる妙なトゲトゲの物体が憑りつきます。なんでも、17歳の誕生日までに人間の血を吸わないかどうかを監視に来た ...続きを読む