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2024年7月10日 - 温泉ソムリエの蘊蓄講座 ~その6~ 白浜温泉(温泉療法医編)

みなさん温泉はお好きですか。

今回は白浜温泉です。

ところで温泉療法医ってご存じですか。温泉療法医は日本温泉気候物理医学会が認定している資格で、温泉を利用しての医療や健康増進の指導をすることができます。具体的には、全国で20か所ほどの温泉(温泉利用型健康増進施設)での温泉療養指示書を書けるようになります。療養指示書自体はなかなか書く機会はありませんが、資格は持っていて邪魔にならないので温泉療法医を取得してきました。

温泉療法医の取得のためには、学会に3年以上所属して所定の研修会を受けることが要件になっております。総会は温泉地と都市部と交代で開催され、今回は白浜温泉で行われました。

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白浜温泉は道後温泉・有馬温泉と並んで日本三古湯のひとつに数えられるほど歴史の古い温泉です。学会会場のホテルシーモアの温泉は3階建ての豪華な温泉でしたが泉質が残念でしたのでさっさと本命の崎の湯へ。崎の湯は日本書紀にも「牟婁温湯」として登場し、持統天皇はじめ数々の皇室が熊野詣の際に立ち寄ったとされております。崎の湯に向かう路地では路傍の排水溝からも硫黄臭が漂っております。大きい車での行き違いが厳しそうな路地を歩くこと数分、崎の湯に到着。海岸沿いには10台ほどの駐車スペースがあります。次々と車がやってきますが、おじさんが誘導してくれるのでそれほどカオスな状態にはなりません。入口にはなぜか鳥居があります。

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その鳥居をくぐると日本最古の石碑が建っております。

 

 

 

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脱衣所は鍵のかからない簡素なもので脱衣所からも海が見えます。もう期待度Maxです。

湯舟は二か所。脱衣所からすぐのところと海にせり出した湯舟。かけ湯をして海側の湯舟に向かいます。波しぶきがかかりそうなほど海面に近く、絶景の露天風呂です。

南紀白浜観光協会の写真

 

 

 

 

 

じっくり浸かるというよりは、話のタネに入っておこうかという温泉です。

 

当然ながらみなさんここを目当てにやってきているので割と芋洗い状態です。やや混んできたので脱衣所近くの空いている湯舟に避難です。入ってみると、深い。胸まで浸かるくらいの深さです。たまたまやってきた湯守のおじさんによると、この深いところが本来の湯壺で、歴代の天皇が入られた湯壺だとのことです。そんなやんごとなき湯壺とは知らず、入らずに帰るところでした。あぶないあぶない。

数個の源泉から引いた湯を混ぜているようなので湧出量は不明。泉質はナトリウム・塩化物・炭酸水素塩泉です。有名になりすぎましたので、多少の混雑は覚悟してお立ち寄りください。