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2012年4月21日 - 便秘のお話 その4(最終回)

 既にお気づきかと思いますが、直腸ですっかり脱水されて硬くなってしまった兎糞(うさぎの糞の様にポロポロ硬くなった便;「とふん」と読みます)を何とかすれば便秘の改善に一歩前進です。

 内服薬的には、カマグ或いはマグミットと云う便を柔らかくする薬をベースに飲んで貰います。この薬は何をする薬かというと、一言でいうと、「便の保湿剤」です。即ち、この薬が便と混じることにより、直腸で便が滞っても必要以上にカピカピに脱水されるのを予防してくれます。上手いこと行けば自力で捻り出せる様になるかもしれないし、そうでなくても便は硬くないので、軽い下剤でスルッと出てくれるという寸法です。

 センナ系の下剤は比較的クセになり易いと言われていますし、大腸粘膜に色素沈着を来すので、あまり連用はお勧めできません。

 一般的に推奨されている方法は、まず食物繊維たっぷりの食事を基本にして、それでも駄目なら便を柔らかくする薬を定期的に内服し、それでも便が出ないときにおなかを動かすタイプの下剤を使用します。

 排便は毎日ある必要はなく、2-3日に一度でも定期的にあればそれは便秘の範疇には入りません。

 と云い乍らも、便に血の混じる人や、中年以降の方は、便秘が腫瘍の唯一のサインであることもありますので、内視鏡で腫瘍による器質的便秘ではないことを確認したうえで排便コントロールに臨むことをお勧め致します。

以上、便秘のお話でした。