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2014年12月15日 - がんにまつわる四方山話 ~減量のすゝめ~

臓器別であれこれ解説しても、よく解らん。注意するところだらけで無理。と云われそうなので、ここはひとつ確実にリスク減少できる話を。しかも、個別のがんではなくほぼ全てのがんのリスクを下げるというお話です。

pat004[1]それは、肥満を解消することです。ええっ、肥満って糖尿病の話じゃあないの?と問い返したくなりますが、実は肥満はがんのリスク因子の一つなのです。

国際がん研究機関(IARC)の報告では、食道がん・大腸がん・閉経後乳がん・子宮内膜がん・腎臓がんに関しては ”確実” と云われております。

そして、その他の膵臓・肝臓・卵巣に関してもかなり怪しいという結果が報告されております。詳しいメカニズムに関しては難しいので省略。

欧米の調査では、BMI(body mass index)30以上で大腸がんは2.0倍、腎がんは2.5倍、子宮内膜がんは3.5倍のリスクとされております。日本では、BMI30以上の人は少ないのでこれほど明らかな差は出ておりませんが、それでも大体1.2~1.3倍のリスク上昇となっております。

減量して糖尿も高脂血症も改善してさらにがんのリスクも減るなんて。肥満とタバコは百害あって一利なしなのです。

但し、痩せすぎも禁物です。痩せすぎて筋肉量が減ると、サルコぺニアという状態になりそれはそれで他の病気のリスクが上昇してしまいます。

何事も、ほどほどに。

参考文献;日本医師会雑誌143;1:63:2014