ピロリ菌は、胃潰瘍の約70%、十二指腸潰瘍の約90%、胃がんの約80%に認められます。潰瘍を繰り返す人、即ちピロリ菌感染の疑い濃厚です。
ピロリ陽性の十二指腸潰瘍の人を一旦薬で治療します。やれやれ、漸く治ったかと思って薬を止めると、70%の人で潰瘍は再発してしまいます。再発は嫌だからときちんと薬を飲んでいても、半年くらい経って「そろそろ大丈夫かな?」と思って薬を止めるとやはり70%に再発してしまいます。
所謂、「潰瘍持ちで薬が止められない」状態になります。
しかし、ピロリ菌を退治すると、薬を飲まなくても再発率は2-5%と低下し、上手く行けば薬と縁を切れるかもしれません。
次回は除菌療法についてのお話です。