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2015年1月7日 - 生活習慣病と認知症

INS273[1]

65歳以上の約14%が多かれ少なかれ認知症(個人的には昔ながらの痴呆症の方が言語的に味があって良いと思うのですが。認知症って、如何にも役人様が作った用語的でいけ好かないのですが変更されてしまったものは仕方がない。変更といえば、平成の大合併で市町村が統廃合されて昔ながらの地名が消滅してしまい、変てこな地名が多発したのも気に入らないのです。本編とは関係ありませんが。)に罹患しているといわれ、中でもアルツハイマー病はその半数とも言われております。

さて、今回の題目にありますように、生活習慣病がアルツハイマー病と関係があるのかどうか。結果は、ある程度関係ありなのです。

具体的にはまず糖尿病に関して。1999年のRotterdam studyという研究によると、糖尿病はアルツハイマー病のリスクを2倍にするという結果が出ております。もちろん諸説紛々ありますが、日本でも同様の研究報告がなされておりまして、どうやら関係はありそうです。

高血圧に関しては、中年期の高血圧はアルツハイマー病の発症リスクを高めるという報告が複数なされております。アルツハイマー病だけではなく、動脈硬化による脳血管性の認知症の予防という面からも高血圧はコントロールしておいた方が良いでしょう。

糖尿病・高血圧と来れば成人病御3家の一つ高脂血症も何か関係があってもよさそうなものなのですが、どう云う訳かこれは意見が分かれております。高脂血症の内服薬でアルツハイマー病が増えたという報告もあれば、いやいや減らしましたとい報告もあり全く一定しません。

何れにせよ、糖尿病・高血圧は動脈硬化のリスクだけではなくアルツハイマー病のリスクにもなりそうだなということが解って来ております。そうと解れば、皆さんきっちりコントロールしてアルツハイマー病の予防に努めましょう。

 

参考文献;日本内科学会雑誌103;1815-1822:2014