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新着情報一覧

2018年8月15日 - 書評のコーナー ~その48~

傑作である。 浦沢直樹といえば、「YAWARA!」、「MASTERキートン」、「パイナップルARMY」などで有名な漫画家である。「MONSTER」で訳のわからない領域に行ってしまったと見限り、「21世紀少年」は未読であるが、伏線回収が杜撰で終わり方もバタバタしていたと、いろいろな漫画賞を獲った割には世間の評価は二分である。 個人的には、「MONTER」で説教臭い漫画には食傷気味であっ ...続きを読む

2018年5月12日 - 書評のコーナー ~その47~

がん消滅の罠  「このミステリーがすごい」大賞受賞作です。余命半年の宣告を受けたがん患者が、生前給付金を受け取ったのちに治癒してしまうという、殺人事件ならぬ活人事件がテーマです。医療本格ミステリーの傑作との触れ込みです。病巣が消えてしまうトリックは、この業界人から見ると、「まあ、ないことはないが。無理筋かな。よく考えてはいるけれども。」という印象でした。本格密室殺人事件のような、謎解きが ...続きを読む

2018年3月12日 - 書評のコーナー ~その46~

たまたま手元にあったので読み返してみましたが、やはり上手に書かれていました。流石、「このミステリーがすごい大賞」。舞台が病院という特殊な場所で、登場人物も色々な専門職でそれなりに肩書がついておりますが、事件の概要を冒頭に示して、登場人物を並べて事情聴取という形で各人物の病院での立ち位置や性格を説明してゆく。うまい構成です。名前の付け方も、ヒーロー役は桐生、泥臭い役回りは田口公平と覚えやすい ...続きを読む

2018年2月20日 - 書評のコーナー ~その45~

AX 題名自体には大した意味はありません。斧を英語で言うとAXというだけです。作中に蟷螂の斧というフレーズが度々出てくるので何か思い入れがあるのでしょうが、わざわざタイトルにするほどの意味もないと思います。気にしないで読み進めましょう。 5編の短編から構成されております。最初の3編は文芸誌に掲載されていたもので、最後の2編は書下ろしです。どういうわけか最初の3編に比べると後半の2編は、 ...続きを読む

2018年1月15日 - 書評のコーナー ~その44~

パーマネント神喜劇   短編集の体をとっています。主人公は神さま。と云っても万城目ワールドは健在です。縁結びを主な仕事にしている小さい神社の神さまが主人公。本の表紙にインパクトのあるおじさんが書かれていますが、そんな感じです。この神さまに上司がいたり転勤があったりと、非常に人間臭い柵(しがらみ)を紐づけてストーリーは始まります。でも、仕事はしっかり神さまのお仕事。言霊を飛ばし ...続きを読む

2017年12月19日 - 書評のコーナー ~その43~

響   マンガ大賞受賞ということで、読んでみました。「小説家になる方法」というサブタイトルが付いていたので、期待して読んでみたのですが、学園ラブコメの範疇でした。 響という名の女子高生が主人公で、高校の文芸部が主な舞台。初めて書いた小説が出版社の新人賞を受賞。天才女子高生と持て囃される一方、当の本人は酷い社会生活不適応者で読んでいるこちらがハラハラします。キャラ ...続きを読む

2017年11月19日 - 書評のコーナー ~その42~

成功者K   ピース又吉と同時受賞した芥川賞作家はご存知ですか?羽田圭介という少し変わった作家さんです。又吉のテレビ露出がひと段落ついてから、もう一人の芥川賞作家としてバラエティーの雛壇に文化人枠として屡々(しばしば)出演しておりました。当時から、出演料の話などテレビ業界ではタブーとされてきた題材をあけっぴろげに開陳するキャラクターは、その作品は読んでいないまでも少し ...続きを読む

2017年10月18日 - 書評のコーナー ~その41~

医学・医療ものの漫画は数多ありまして、最近の作品でも病理の医師を主人公にした「フラジャイル」、麻酔科の若手女医さんを主人公にした「麻酔科医ハナ」、放射線部を舞台とした「ラジエーションハウス」などなどありますが、なかでも一番変わった作品をご紹介。 「はたらく細胞」。主人公は白血球や赤血球たち。舞台は当然、体の中です。血管の中を流れる赤血球が細菌に攻撃されて、それを白血球が助けるといった ...続きを読む

2017年9月25日 - 書評のコーナー ~その40~

うーん。半分は米倉涼子主演DoctorXの宣伝の本でした。どうやら著者はDoctorXの制作協力をしている麻酔科の女医さんの様です。仕事の出来る麻酔科医アピールは半端ではないです。徹頭徹尾お金の話で、題名に偽りなし。そして仕事のできない9時5時の女医さんには滅法厳しい意見が出てきます。みんな思っているけど口に出せないことを堂々と書いています。医者の世界であるあるの連続です。 月の時間 ...続きを読む

2017年5月16日 - 書評のコーナー ~その39~

覚えていますか、グリコ・森永事件。かれこれ30年にもなります。この事件をもとに作られた小説ですので、記憶が薄らいでいる人へまずは概要を。 ことの発端は、江崎グリコの社長誘拐事件から始まります。荒い手口で社長を誘拐して身代金を請求。しかもその請求額がとんでもない量で(現金10億円と金塊100kgと、とても運べない重さ)、当然身代金引き渡しは不成立。一方社長はというと、大阪のとある河川敷 ...続きを読む